先日、ある会社にお勤めの知り合いの方から、「社長から『あなたたちのために労災保険を払ってあげてる』と言われたけど、その言葉がなんとなく腑に落ちない」との話をお聞きしました。

この方はお勤めしつつフリーランスで働いていて、労災保険などの社会保障制度について興味をお持ちでしたので、ピン!と来たんですね。

労働保険料は労災保険料と雇用保険料で構成されていて、雇用保険はお勤めの方(被保険者)の負担分がありますが、労災保険に関しては保険料のすべてを会社が負担しています。そこで経営者は「雇っているあなたたちのために払ってあげてるんだ」という思いを抱くのかもしれません。

しかし、従業員が業務上で災害にあったときは、病院の治療費や休業に対する補償など、会社はさまざまな災害補償をしなければならないと労働基準法に定められているのです。

つまり、仕事で従業員がケガをしたら、お金を払わなければならないのは従業員ではなく会社です。労災保険がなかったら健康保険が適用されない高額な治療費や働けない期間の給料などを支払わなければならず、財政的な問題で経営が困難になるかもしれないリスクがあるのです。このリスクを回避してくれるのが労災保険制度なので、労災保険は労働者を守る保険というより、会社を守る保険といった方が正しいのかもしれません。

 

北海道の知床半島沖で観光船が遭難しましたね。海釣りのときは水を検知すると浮き輪が膨らむベルトタイプのライフジャケットを付けていますが、水温が低いと長時間は命が持たないでしょうから、船に乗るならそういうことを考慮すべきだと気付かされました。

すぐに船酔いするタイプなので、堤防など岸からしか釣りませんけどね。