J.S.

社会保険料の削減コンサルが流行中

社会保険料を削減するコンサルが流行っていると聞きました。例えば年収1200万円の人で年間70万円ぐらい削減できるとか、支給停止されていた年金が復活したとか、そんな感じだそうです。

「税理士も社労士もこの方法を教えてくれなかった。」という謳い文句だそうで、まるで税理士も社労士もこの方法を知らなくて無能だと言わんばかりです。

賞与は年間573万円までしか健康保険料がかかりませんし、厚生年金に至っては例え1000万円の賞与を出しても150万円分しか保険料がかかりません。つまり、月額の報酬を下げて、上限を超えるような賞与を支給すれば社会保険料は減ることになります。

また、月額報酬と賞与のバランスを考えれば、年金の支給停止額を少なくすることもできます。

 

中小企業で年収が1000万円以上の人はたいてい役員です。役員賞与となると税務上の制約があるため、やりたい放題に好き勝手出来るわけではありません。税理士や社労士は少しばかり経験があれば、このことは知っています。職業倫理やお客様のメリットだけでなくデメリットも考えて、提案できることとできないことを判断していたりします。

 

J.S.

時間をかけた就業規則の作成・見直し

今年もあと数日で終わりますね。顧問先のお客様をはじめとする関係先の皆様、1年間いろいろとお世話になりまして、ありがとうございました。

当事務所の年末年始休業は12月28日(木)から1月4日(木)までとなります。少し長いお休みとなり、ご不便をおかけすることもあろうかと思いますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

 

 

就業規則を作ったり、見直したりする際ですが、ヒアリングを行って会社の状況をお尋ねし、サクッと作ってしまうことはできますが、時間をかけて会社の制度の様々なところを丁寧に確認しながらゆっくり作っていくこともできます。

助成金の申請に間に合わせたい場合など、急ぐ必要があるときなどはゆっくりやってられないですし、時間をかけて作ると費用もそれなりにかかりますので、予算に制約があるケースなどを含め、すべてを丁寧に、というわけにもいきませんが、やはり時間をかけるとそれなりにメリットも生じてきます。

会社の制度を一つ一つ確認していくので、自社の制度が時流に合ったものなのか、他社と比較してどうなのか、また、会社の方針とどうリンクさせていくか、などといった考察ができます。

労働基準法を始めとする労働関係の法令、従業員を雇う上でのルール、といったことを深く学んで経営者自身の力にできますし、労使紛争などのトラブルを回避できる知識を身につけたりもできます。そして、経営幹部をこの作業に参加させれば、部下に対する管理能力も一定程度向上します。

労務管理に対する関心が高まるので、この他にもまだいくつかのメリットをお感じいただけるのではないかと思います。ご興味ありましたらお問い合わせいただけたらと存じます。

働き方改革をしたい会社の相談、増えてます

円安は続いてるし、物価は上がるし、景気は今一つパッとしない状況のようですが、それでも労働条件を向上させる努力(=お金を使う)をしようとしている中小企業がどんどん増えてきている実感があります。

当事務所のお客様でも「従業員の給料を上げてやりたいから賃金制度を見直したい」「残業時間を減らして固定残業を廃止できる体制を作りたい」「年間休日を増やしたい」といった感じの目標をお持ちで、その会社によっていろいろとやりたいことは違うけれど、残業を減らしたり休日を増やしても給料は据え置く予定なので、どれもそれなりにコストをかけるつもりでいます。

どのように進めていったらいいか、他の会社はどんな風にやってるのか、といった具合であれこれ相談を受けていますが、その会社ごとに状況が違うから答えも一緒ではありません。それぞれの最適解を見出すために事業主と一緒に考え提案をしていきます。一筋縄ではいかない問題もありますが、じっくりと取り組んでいけば一つ一つ解決していきます。

 

 

ここ最近、会社が労務管理にお金を使い出した背景には様々な理由が考えられますが、やっぱり人手不足の問題が一番大きいとは思います。年間休日が少ない会社が「この業界はみんなこのぐらいだよ」などと現状に甘んじていると、どんどん他の業界に若年者を取られていってしまうので、うかうかしてはいられないですね。

厚生労働省が民間委託している無料相談窓口には、日々多くの相談が寄せられています。無料で解決できるのは簡単なことだけになるとは思いますが、何らかの課題を抱えている多くの企業が、それを解決したいと動き出しているわけですから、存続を真剣に考えるなら早めに動き出された方がよいと感じます。