今年の労働保険年度更新は

4月に入って新しい年度に切り替わりました。個別(※1)の事業所は6月から7月にかけて労働保険の年度更新を行いますが、労働保険事務組合は今頃がちょうど年度更新の処理を進めている時期です。私ども「労働保険事務組合 あんしん協会」に委託している事業所の皆様にはいろいろとご協力をいただいており、感謝申し上げます。

さて、今年の年度更新では、昨年の途中で雇用保険料率が変更になっているため、少し手間が増えました。「毎年の労働保険年度更新は自社で行っているが今年は面倒なので誰かに頼みたい」という場合は社会保険労務士事務所に依頼すると間違いないですね。

この数年間は法律もあれこれと変わっていっているので、社労士事務所と付き合いがあるといろいろと相談できていいのではないかと思います。

最近の相談事例としては、ハラスメントについて、求人について、年次有給休暇の管理について、運送業の賃金制度の変更について、育児休業期間中の労働について、社会保険の加入証明について、出産祝金の金額について、従業員としての雇用から業務委託への転換について、ちょっとここには書けないような恐ろしい事件について・・・など、簡単な事案から複雑なものまでいろいろあります。

お困りの方はぜひご相談くださいね。

 

 

今年のGWは天候が微妙ですね。出勤日に良くて休日に崩れそうな感じです。少し前に購入した車載冷蔵庫とリン酸鉄リチウムのポータブル電源を活躍させるのが待ち遠しいです。
みなさん、よい連休をお過ごしください。


※1:私たち労働保険関係に携わる者は、労働保険事務組合に労働保険事務を委託していることを「委託」、委託していないことを「個別」と呼んでいます。いわゆる業界用語ですね。

社会保障制度とファイナンシャルプランニング

先日、FPの勉強会で講師を務めました。日々いろいろな業務をこなしていると、資料の作成などセミナー準備のための時間を取るのがむずかしいですね。でも「FP協会の単位取得期間である2年間に1回ぐらいはやらなければ」と思い、久しぶりにお話しさせていただきました。

社会保険労務士からFP向けの話は年金関係が多いのですが、そういうのは年金専門の先生にお任せしているので、私は今回、健康保険の給付である傷病手当金などの社会保障制度についてと労使トラブルの事例紹介みたいな話をしました。

FPの皆さんは個人の資産に関する相談に乗る上で、投資のアドバイスを行ったり、家計の見直しで保険を販売したり、といったことを日々行っていらっしゃいますが、社会保障制度の話はこの保険販売の際に、より適切なプランを提案できるためのお役に立てたのではないかと思います。

また、実際に申請した傷病手当金や労使紛争の事例を紹介できたことで、勉強会に参加された税理士さん、不動産屋さん、保険屋さんなど、関連業種の方に社労士が日々どんな業務を行っているか、その具体的なイメージをお持ちいただけることにも繋がったと思います。

 

 

後日、勉強会に参加された不動産鑑定士さんから、空き家問題を解決する士業と業者さんのグループをご紹介いただきまして、相談会に参加させてもらいました。実家が空き家になっていて、どうすべきか考えていたので、いろいろとヒントを授けてもらいました。

年間休日数を見直す会社が増えています

中小企業で年間休日数を増やす動きというのは、ここ数年で増えてきていますが、最近はさらに顕著になってきています。仕事を探している人が、ハローワークやその他の求人媒体で募集要項を見る際に、特に気にしてチェックしている箇所の一つが年間休日数だからです。

最近は円安の影響もあってか、ベトナム人も日本に来てくれなくなりそうですし、日本人を雇用するに当たり魅力的な労働条件となると年間休日が多かったり、残業が少なかったりと、従業員さんの私生活の時間を侵害しないことが重要なのかもしれません。

 

1日8時間労働で週5日勤務(週休二日制)だと1週40時間という法定労働時間の上限と一致します。この設定で他の休日がないとすると、年間の所定労働日数は260日、年間休日数は105日となります。もしも年末年始とお盆で計5日の休日があるなら、調整のため1年のどこかで週休二日ではない週を5回ほど作ることにはなりますが、とにかくこの105日というラインを年間休日数の最低条件だと考える求職者は多いようです。

1日の所定労働時間が7時間30分の会社の場合、法定労働時間を上回らないギリギリのラインに設定して、年間の所定労働日数を278日、年間休日数を87日として年間カレンダーを作成している事象所も多いと思います。もちろん、これでも法律的には何ら問題はないのですが、年間休日数が3桁に届かないというのは、若年層の求職者などにはブラックに映ってしまうのかもしれません。

「年間の所定労働日数を見直したい」「求人に応募してもらえるような会社にしたい」といったご要望がありましたら、ぜひご相談ください。